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スクール主宰 ご挨拶

私は二人の子供の母親として、子供が小さい時に三つの大切なことを与えてあげなければいけないと思っていました。

まず、第一番目は健康です。健康な体です。
そのために、私は安全な食事を考え、体力作りの運動をいろいろ考えました。

第二番目は、探究心を持つ心です。
塾に行ったり、勉強を教えることより、もっと始めに大切なのは、「どうして?」と思う心だと思うのです。
その心を持つ子供たちが勉強の場に進んだときには、きっと有意義なものとなるでしょう。

そして、第三番目は、かすみミュージックスクールの根本的理念である、芸術を理解する心です。
上記二つと違い、芸術は、唯一、人間にのみ与えられた心の教養であり、安らぎの元になるものです。

これを私に教えてくださったのは、今でも愛知県の高校教育の場で第一線で活躍していらっしゃる私の恩師の先生です。
先生はかつて、生徒が大学受験に臨む時、上記二つの資質が必要だと考えていらっしゃったそうです。
しかし、心の安らぎ、心の栄養を持たない子供たちが、途中で挫折するのを幾度となく見ているうちに、第三番目に人には絶対、芸術が必要であると確信するようになられたそうです。

私の数少ない得意なものに水泳と英会話があります。
プールで泳いでいるとき、とても気持ちが良いと思います。
体がリフレッシュした様な良い気持ちになります。
時にはお魚になったみたいと思い楽しむこともあります。
でも、人間に生まれてよかったと泳いでいる時に思ったことはありません。
また、外国の方と英語を話しても同じです。
便利だと思うことは数多くありますが、人間で良かったと思うのはもっと別の時です。
例えば、心が触れ合った時、それは笑顔だったり、スキンシップだったり。決して英語を話せるからではないのです。
でも、私は音楽を聴くとき、とても幸せな気持ちになることができます。
家族や友人や生徒たちと音楽を楽しんでいる時、いつも笑顔がこぼれ、幸せな気持ちになれるのです。
人間同士が感じあっているような、心の中で会話している気持ちになれるのです。
人間に生まれて本当に良かったと。それは悲しいことがあった時にも同じです。
音楽はいつもその悲しみを半減してくれるのです。
私はこの素晴らしい力を持った音楽という芸術を、私のかすみミュージックスクールの生徒全員に心の教育として一生楽しんでもらいたいと思っています。
その芸術の中にあって唯一、早期教育が(残念ながら)必要な音楽を子供たちと共に勉強していきたい、身につけていきたい、楽しんでいきたいと考え、このスクールを設立いたしました。

主宰 石黒 加須美